
その性で辞めようと思っていても転職活動に踏み出せなかったり、でも他に社員が新しく入ってくるわけでもないし…。
これじゃいつまで経っても労働環境が変わらないのは目に見えてますが、実際に行動出来ない人が多いのも事実。
実際のところ、これにはあなたの考えも少なからず関係しています。
この記事は「人手不足の仕事を辞めたいと言えないのはあなたが優しすぎる」というテーマで進んでいきます。
これから実際にどう行動すれば良いのか、退職時の疑問も解消していくのでぜひ最後までご覧ください。
目次
仕事が人手不足で辞めたいと言えない人は優しすぎるのが原因

まず結論から話します、人手不足の仕事を辞めたいと言えないのは”あなたが優しすぎるから”です。
強めの口調で申し訳ないですが、優しさは時として罠になりえるんです…。
実際、あなたの頭の中にはこのような考えが残っていませんか?
- 「引継ぎはちゃんと出来るかな…。」
- 「職場はこれからどうなるんだろう…。」
- 「職場の同僚にどう思われるのかな…。」
- 「担当のお客さんはどう感じるんだろう…。」
- 「上司に退職を伝えに行けない…。」
でも、この考え私には凄く分かります、私も新卒で入った会社を退職する時は職場の心配めっちゃしてましたから…。
しかも、初めて正社員として働いた会社なので、色んな人とそれなりに3年近く一緒に働いてましたから尚更です。
しかし、仕事を辞めることは別に悪いことでは無いですし、
自分の人生が良くなるために行動するわけですからむしろ良いことのはずなんですよ。
ですが、退職を告げてからのことを考えすぎてしまって逆に行動出来ない人が多いんです。
まるで会社を辞めることが悪いようなことに思えてしまって…。
気持ちは凄く分かるんですが、ここは勇気を持って一歩踏み出しましょう。
そうじゃないと一生その仕事をし続ける生活から変化することは出来ません。
抜け出すためには、
「あなたの優しさを退職の時だけは捨てること」
が大切です。
人生の方向性が大きく変わるので不安を感じるのは分かりますが、退職をちゃんと“1回”伝えるだけで良いんですよ。
たったこれだけでこれからの社会人生活は良い方向に進んでいきます。
労働基準法で2週間あれば会社は辞められる

そして1番の決め手となるのは、
正社員は退職の申し出から2週間あれば会社を辞めることが出来ると法律で決まっていることです。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。
この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。(民法627条1項)
引用:労働基準法より
この法律がある以上はいかなる場合でも会社を辞めることが出来ます。
なので、「退職の申し出」さえ言えれば絶対に会社は辞めれるので安心してください。
とは言っても、上司の退職を伝えるところが一番大変なんですけどね…。
気持ちは凄く分かりますが、この事実を頭の片隅に入れておくだけでも自分に自信が付きますよ。
私も会社を辞める時は職場のことを考えすぎて心が痛かったですが、心を鬼にして退職の申し出をしました。
これは覚えておくだけでも絶対に役立つはずです。
意外と応援してくれる人も多い
自分が退職を伝えた後のことを考えてしまうのは仕方ないと思います。
ですが、意外な事実として、快く退職を受け入れてくれる人は多いということ。
結果論にはなってしまいますが、ちゃんと関係性を築けていれば職場の人も顧客先も優しく送り出してれるんですよ。
- 「辞めちゃうのは残念だけど、次の仕事でも今まで通り頑張ってね!」
- 「ここでもちゃんと仕事してたから、次の仕事もきっと上手くいくよ!」
- 「お前の意思だからちゃんと考えて決めたことだろうし、俺は応援に回るよ」
私の職場もかなりの人手不足で、休日出勤も月に2日以上はあるような労働環境でしたが、
こう言って貰えたのは逆に次の仕事も頑張ろうと思えるきっかけになりました。
もちろん、仕事環境は人それぞれ違うので一概には言えませんが、こういう場合もあるということはお伝えしておきたいなと。
お陰様で無事に円満退職することが出来ましたし、新しい仕事も未経験ですが頑張れています。
仕事が人手不足で辞めたいと言えないのは会社の責任でもある

もう1つ大きな事実として知っておきたいのは、人手不足の仕事を放置している会社に大きな責任があるということ。
普通の会社であれば労働環境を改善することは社員の満足度に繋がるので放置しませんが、
改善しないということは少なからずブラック要素のある会社だと思います。
社員を増やすというのは私たち社員自身には出来ないことですからね。
この現実を知っていて対策しないということは、今後も大きく人が増えるということも考えづらいですよね。
もちろん、人件費はかなり高いというのは理解できますが、
そこに投資できない会社はそこまで予算的にも余裕が無いという証拠です。
このご時世、売上を飛躍的に伸ばすのはそう簡単なことではありません。
ベンチャー企業のような少数精鋭で新しい会社はともかく、
設立してから時間も経っているそれなりの規模の会社がいきなり売上を伸ばせるかと言ったら疑問が残ります。
そう考えるとこれからも人手不足は続くでしょうし、直るとしても10年単位で時間が掛かるかもしれませんよ。
最悪の場合、その前に倒産する会社もあるでしょうし。
会社の平均寿命を考えても不思議じゃないかなと。
人手不足の仕事から退職を切り出さないのは、そういったリスクも潜んでいるということは1つ覚えておいて欲しいです。
1人部署状態も会社の責任
「部署の仕事はほとんど自分に回ってくる…。」
いわゆるワンオペ部署状態も会社の責任です。
係長や課長のような平社員でない人はいるけど、仕事自体は全部自分に回ってくるという状態の人も多いですよね…。
ですが、こういう場合に責任を感じすぎるのは非常に危険です。
何故なら、この場合は自分の上司が仕事をしていないから。
人が足りない状態だったら普通は部署の偉い人間が本部に話をして、
人員を採用するなり転勤させるなり、何かしら対策を講じるように行動します。
しかし、それすらもしていない可能性が高く、部下だけでギリギリ仕事を回せているから大丈夫だろうと考えているんですよ。
その背景には上司の評価も影響しているはずです。
本部にお願いするということは、自分の評価に大きく影響しますからね。
このような人手不足の状態を作り上げてしまった上司の責任が知られてしまいますから。
要するに「保身の為に行動しない上司を自分は持っている」というのは考えておいた方が良いですよ。
そういう人の元で働いているというのは紛れもない事実なので。
それでいて自分も辞めるとなると評価どころの話では無いんですが、それでも辞めることはしっかり伝えるべきです。
そうじゃないと今の環境はいつまで経っても変えられません。
平社員が人員補充をするということも出来ませんし、ずっとそのままの状態になってしまいますよ…。
引継ぎのことは退職が決まってから考えれば大丈夫

引継ぎのことを考えすぎている人が多いですが、
これは退職することが決まってから考えれば良いことなので、今は退職を伝えることに全力を注ぎましょう。
そして本来、引継ぎは上司が考えるべきことなので、退職が決まって自分の仕事を引き継ぐ人が決まってから考えれば良いんです。
意外と知らない人が多いんですが、平社員がそこまで気にする必要は無くて、仕事量の配分は全て上司が考えることなんですよ。
とは言っても、世間的に言うビジネスマナー的には一応、引継ぎ資料だけは用意しておいた方が良いかもしれません。
資料を事前に用意しておけば少し気持ちも落ち着きますし、引き継いだ相手も安心してくれるはずなので。
そこまでやっておけば気にすることは一切ありません、むしろちゃんと準備出来た自分を褒めた方が良いくらいです。
内定を貰ってから退職を切り出すこと

そして退職時に1番大切なポイントは「内定を貰ってから退職を伝える」ということです。
その理由としては2つあって、
- 上司も引き止められない
- 自分も辞めるしかなくなる
これは、“一貫性の法則”という心理状態からも証明できます。
人は自身の行動、発言、態度、信念などに対して一貫したものとしたいという心理が働く。
この心理を「一貫性の原理」と呼ぶ。
この心理の根底には、一貫性を保つことは社会生活において他者から高い評価を受けるという考え、
複雑な要因の絡み合った社会生活での将来的な行動決定においてより簡易に行動を決定することができるなどの要因があるといわれる。
引用:Wikipediaより
簡単に説明すると、一回行動したら自分の行動を最後まで貫かないといけないと思うことです。
上司が引き止められないのもそうですが、自分はもう戻れないと自分自身で納得することで、
退職まで一気に走り抜けるという気持ちを持てるんですね。
時には勢いも大事で、無理やりにでも行動しなければならないという場面はありますが、
仕事を辞める時と言うのはまさにその時なんです。
「内定が既にあるという事実」が自分を動かします。
私も転職活動が終わってから退職を伝えるまでまさにこの状態でした。
「もう次の会社に行くしかない…!」内定があったら自然とこう思いますよ。
逆にここまできて退職の引き留めに応じていたら、転職活動自体が無意味に終わってしまいますからね。
会社を辞めたいと思いながらも行動出来ない人は、
転職活動を無理やりにでも始めてしまって内定を貰うことを1番に考えるのが最善策です。
結構私も考えすぎて動けないタイプの人間で、良いタイミングを逃したりしていたことも多かったのでそれが一番恐かったんですよ。
退職すら決まってないのに行動出来なくなるのが恐かったので、とりあえず転職活動を勢いで始めました。
始める時が一番エネルギーを使いますが、一回始まっちゃえば流れで後は内定まで突き進むだけなので、
そこまで心配しなくていいのが実際のところはあります。
だからと言って適当に転職活動をしろと言うつもりは一切ありませんが、
“自分を本気にさせるのは自分しかいない”ということをお伝えしておきます。
上司に上手く退職を切り出すコツ

退職交渉をスムーズに切り出すコツは「相談じゃなくて事後報告にする」ということです。
辞めようかの相談だと上司も引き留め出来ると思って必死に説得してきますが、
辞めるのがもう既に決まっているのであれば上司も引き留めづらくなります。
これが大前提知っておきたい事ですが、他にもコツが3つあります。
- 繁忙期や忙しそうなタイミングは避ける
- 事前にメールか電話で連絡する
- 2人になれる場所を確保する
繁忙期や忙しそうなタイミングは避ける
会社の繁忙期であったり、上司が忙しいタイミングだと話を聞いて貰えない可能性があります。
退職交渉する時は必ず、上司の時間に余裕がある状態で行いましょう。
出来れば何回も呼び出すより1回でスムーズに済ませたいですよね?
無駄に引き延ばさないように、上司のタイムスケジュールを把握するように心掛けることが重要です。
事前にメールか電話で連絡する
いきなり呼び出すのではなく、事前にメールか電話でアポを取りましょう。
話を後回しにされるのを防ぐために大切なことです。
時間と場所さえ決めてしまえば、あとは直接伝えることに全力を注ぐだけですからね。
間にクッションを一回入れるだけでもだいぶ違ってきます。
2人になれる場所を確保する
2人だけで話せる場所をあらかじめ想定しておくことも大切です。
周りに人がいる状態で退職の話をすると、
仮に退職がスムーズにいかない場合は辞める前に会社の同僚に知られてしまうことになります。
その後の仕事がとてつもなくしんどくなるので、2人切りになれる場所を決めておきましょう。
上司に退職を引き止められる代表的なパターンと対策

「ちゃんと上司に辞めたいって言えた…。」
そう思ったのもつかの間、引き留めにあってしまうケースも無いとは言い切れません。
代表的なパターン3つと対策法について事前に知っておくことで、
万が一引き留めにあっても退職出来るので頭に入れておきましょう。
- 代わりが決まるまで待ってほしい
- 入社から今までの事を棚に上げられる
- そもそも話を取り合って貰えない
これも見ていきましょう。
代わりが決まるまで待ってほしい
「辞めるのは分かったけど、君の代わりが見つかるまで待ってくれないか…?」
自分の代わりが見つかるまで辞めさせてくれないケースです。
この場合は“いつから次の会社に入社するのか明確に伝える”ことが大切。
「それまでに自分は辞めないといけない」
というのを上司に釘を刺す必要があります。
それ以上引っ張られても「無理です」とはっきり断って下さい。
そうじゃないと言いくるめられて、内定取り消しという事態になりかねないので。
入社から今までの事を棚に上げられる
「入社から今まで世話をしてやったのは誰だと思っているんだ…!!」
上司が逆上してキレるパターンです。
この場合は一旦落ち着いて、話を聞いたフリだけしておきましょう。
話が終わった後は直属の上司よりも更に1つ上の上司に話をします。
怒られた経緯もしっかり説明して退職を伝えれば、大概は諦めて退職の手続きをしてくれますよ。
というのも、退職拒否はパワハラ問題にもなりかねないので、それは無視出来ないのが本音です。
そもそも話を取り合って貰えない
直属の上司が退職の話だと察して話を聞いてくれないパターンです。
どうしても話を聞いてくれない場合は「人事」に話を付けに行きます。
会社ぐるみで退職拒否をやっていない限りは人事が上司に話を付けてくれるはずです。
会社の人事は退職関係の話も良く聞いていてリテラシーも高いので、
退職しようとしている人を会社に残しても意味が無いというのを分かっています。
会社としては残ってもらいたいのは山々だと思いますが、そこは人事の仕事の一貫として手伝ってくれますよ。
どうしても辞められないなら退職代行サービスを使う

ここまでの対策をしていても一向に辞めれない場合は「退職代行サービス」を使うしかありません。
知っている方も多いかもしれませんが、知らない人もいると思うので簡単に説明すると、
「自分の代わりに退職交渉を会社にしてくれるサービス」です。
怪しいサービスのように感じるかもしれませんが、
実は10年以上前から弁護士が行っている業務の一貫として元々あるので正当な仕事です。
欠点としては利用料金を取られること。
代行会社によって値段は違いますが相場としては3~5万円でして、それなりの料金は掛かってしまいます。
しかし、メリットもかなりあって、
- 退職交渉を自分がする必要が一切なくなる
- 会社に行かなくて良いし上司に会わなくて済む
- 代行会社と話が済んだ次の日から退職手続きが出来る
- 20代の利用者が多く、正社員以外のアルバイトパートでも可
自分で退職交渉しないで済むのはやっぱり楽ですよね。
2017年5月にサービスを開始したEXITは、これまでに1500件の退職代行の依頼を受け、すべて退職を成立させている。
利用者は20代の男性が多く、月に300件もの依頼があるという。
引用:BUSINESS INSIDERより
2017年から正式サービスとして公になってから実績も積んでいるので安心して使えますよ。
もちろん、自分で退職を言えた方が良いことには変わりませんが、選択肢の1つとして考えておくのはアリかなと。
まとめ:どんな状況でも仕事は必ず辞めれるので安心して行動してください

ここまで読んで頂けた人なら分かると思いますが、
会社を辞めることはどんな状況であっても可能なので安心して欲しいです。
退職交渉は会社を辞める人が誰も1度は悩む部分なので、悩んでしまうのは仕方ないですよ。
ですが、悩みすぎて行動出来ないというのが一番危険というのも事実です。
仕事を辞めたいと思いながら嫌々仕事する方がよっぽどつらい人生になってしまうので、
もし本気で人生変えたいのであれば、とにかく行動から始めることをオススメします。
最初の一歩ほど重いものは無いですが、一歩が出れば後は流れで進めるはずです。
私も悩んでばかりいましたが、転職して以前よりもやりがいもあって楽しい仕事に就けていますから。
この記事を読んで、あなたに少しでも勇気づけることが出来ていれば幸いです。
引継ぎとか職場の事を考えるともっとつらいな…。
転職活動もその性で始められないし、これじゃいつまで経っても変わらないよ…。